グラン・ブーケ

北区議会で特別支援教室(通級)の退室に関する質問、答弁がなされました→退室後の支援方法が書面化へ改善!

 昨年「通級での指導が1年しか受けられなくなるらしい」という声が色々なところで聞こえるようになり、今年に入って特別支援教室(通級)での指導が「原則1年、延長2年」となった旨のご説明が学校からあったご家庭も多いのではないでしょうか。

 ここに、令和3年3月に東京都教育委員会が出した「特別支援教室の運営ガイドライン」をご紹介します。下の画像をクリックすると、都が作成したガイドラインを閲覧することができます。

 P29の入級の箇所を見ると確かに「原則の指導期間は 1 年とする。」との記載がありました。

 発達に特性のあるお子さんを育てているご家族による特性への配慮は子育てがスタートしてから切れ目なく続ているご家庭がほとんどではないでしょうか。学校での特別支援教室による支援を期間で区切るという今回の取り決めに当惑したり不安を抱くご家庭は少なくありません。

 今回も、北区議会議員のこまざき美紀さんの御手引きで北区教育総合相談センターにお話しを伺いにいってきました。昨年度は、運動会での火薬ピストルの音に困る聴覚過敏のお子さんについて調査し、教育総合相談センターにまとめた結果をお伝えさせていただきました。当時の様子はこちらから→https://grandbouquet.net/activity-reports/project1_final/

 「聴覚過敏」「運動会」の2つのワードでgoogle検索するとトップから2番目にこのときのエピソードを書いたこまざき美紀さんの記事や作成したチラシが上がります。活動をした大きな意義があったのではないでしょうか。

今回、お話を聞いた中で大事だと思われたポイントを以下にまとめました

◆「原則1年」の背景

都の調査で、学校や担当職員によって指導目標の設定やその評価が難しいこと、指導期間のばらつきが明らかとなった。目標をしっかり定めて期間を区切ることが指導を目標志向的にすることにつながり、指導の質は上がってきている。

特別支援教室での指導で課題となる児・生徒の目標が全て解決しなくても、在籍級での対応や個別の配慮等で対応でき在籍級で楽しく過ごせることが退級の目安となる。

機械的に期間で区切って退級させるようなことはない。お子さんの成長や様子などで退級のタイミングは臨機応変に設定している。

指導期間は2年に延長が可能であること。その後も延長が必要となった場合のプロセスについても想定があること(目標自体の見直しや、延長可否の審議の方法など)

退室しても、再度申し込みが可能なことがあること。

◆ご家庭が納得して退室を迎えるために

 特別支援教室からの退室が決まると家庭から指導の「終了願」が提出され、校内で承認され、退級となります。ご家庭や児童・生徒ご本人が退級に自信がなかったり不安を感じていた場合のケース(ご家庭やご本人から希望しての退室のケースも多くあるそうです)があること、そのような場合には、家庭・ご本人が安心し納得して退室に合意するまでのプロセスを丁寧に踏んでいただきたいことをお伝えしました。こまざき美紀さんが本件について北区議会に登壇し、質問をしてくださいました。質問の詳細な内容についてご関心のある方はぜひこまざき美紀さんのホームページからご確認ください。

こまざき美紀さんのホームページはこちら→https://komazakimiki.jp/8358/ 

特に、こまざき美紀さんが提出してくださった要望の中で、退級後の在籍級へのスムーズな移行のための書面を用いた支援の説明に関しては、具体的で前向きな答弁を北区からいただくことができました。今後も、会の活動の中で会員の皆さんから聞かれる特別支援教育に関する課題や要望があれば、様々な形で解決方法を探っていきたいと思います。今回の事案にご協力いただきましたこまざき美紀さんに深く感謝申し上げます。

◆要望
退室後の通常級への移行について、「書面を用いた支援の説明」と支援員の見守り等のフォローアップを。

◆区からの答弁 

連携型個別指導計画に退室後の支援内容を明記し、更なる安心感の確保に努める。

退室後のフォローアップについては、今後の研究課題とする。

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